Diving tour in Sebu
                  ―晩夏の水人―(White Sands Beach Resort)    by:Ikko

 6. 2日目  ダイビング1日目 

さて、ダイビングのポイント(カビラオ)に向けて、バンカーボートは走り出した訳だが、
風がちょっと強い。
初めのうちは、いつもよりちょっと海が荒れてるようだという感じだったが、途中から舳先が海水に潜り込む程の海となった。
こんなセブの海はめったにない。
そう言えば、前にドマゲティの旅でスミロンだったか、斉藤さんという女性がガイドを辞めた後、
母親と一緒に来て、その母親が海上で待っていて、船酔いで真っ青になったことがあった。
あの時もなかなかスゴイ海だったが、今回はもっとスゴイかも。
ボクは気分が悪くならないように、遠くを見るように渡辺に言う。
だけどきっと、そういうボクの方がダメなんだよな…。
さすがに、角さんからポイントの変更が提案された。もちろん従う。

変更先はヒルトゥガン(Hilutungan)。
ポイント到着は8:30頃。
1本目、2本目ともSanctuaryを潜る。
1本目はエントリー08:46、エキジット09:42。最大25.1m、平均7.4m。(加藤ログ)
見られた魚はツバメウオ(いっぱい)、ロウニンアジ、バラクーダ、アカメハゼ、ニチリンダテハゼ、テングカワハギ、巨大エビクラゲ、シマキンチャクフグ、ハナビラクマノミ、オランウータンクラブ等。

2本目はエントリー10:33、エキジット11:37。最大20.2m、平均6.2m。(加藤ログ)
見られた魚はスパインチークアネモネ、ロウニンアジ、デバスズメダイ、ツバメウオ、ニセアカホシカクレエビ、クロモドーリスウィラニ(ウミウシ)等。

ホテルに帰って来て、3本目。その前に食事。
今日はもともと、もうちょっと遠いカビラオまで行く予定だったので、ボートには食事が積み込まれていた。
それをホテル前の海上で食べることになった。
そう、これは何度か経験したことのある食事。
これはこれでなかなかウマイ。今回は特にマンゴがメチャウマだった。
渡辺はこの「マンゴ」がかなり気に入ったらしい。
「ウマイ、ウマイ」を連発していた。

3本目のポイントはマリンステーション(MarineStation)。
要はホテル真ん前の浜。一応、ボートで少し深みのある所まで移動して、ダイブ。
エントリー14:04、エキジット14:55。最大20.2m、平均9.2m。(加藤ログ)
見られた魚はフチドリカワハギ、ヤマブキハゼ、エビクラゲ、ニチリンダテハゼ、ネッタイミノカサゴ、パープルビューティ、オランウータンクラブ、ムネホヤの仲間等。

さて、ダイビングを終えてショップに戻ると、ヒロシさん他、ショップの方々が勢揃いしていた。
ヒロシさんは久しぶり、ダイビングフェスティバル以来か。
まあ、覚えてはもらえてないと思うけど(笑)。
ん…そう言えば、オチョウさんって見なかったな…ホームページでチェックしてたんだけど…。
ま、とにかくショップは人で賑わっていた。
そんな中、たくさんの風船に気づく。
なんと渡辺の50本ダイブのお祝いだそう。
それにしてもスゴイ…。そしてでっかいケーキも登場。
たった50本のお祝いで、こんなにしてもらって、本当にいいのだろうか…。
ボクはなんとも言えない、申し訳ないような気持ちになった。
渡辺の方はというと、メチャクチャにはしゃぎまくっていた。
ただでさえ、うるさいのに…(笑)。そして、写真やビデオを撮りまくったことは言うまでもない。


その後、部屋に戻って一休み。
一度、シャワーを浴びて、ノンビリしてしまうと、再び海にいくのが億劫。
特にまだ乾いていない濡れた海パンを履く時が嫌だ。
ところで、ボクはナイトダイビング自体は好きだけど、日が暮れるまでの中途半端な時間待ち(その間、身動きが取れない)とダイビングが終わるまでビールが飲めないという、この2つ問題だけは、いつも考えさせられる。
そのうち、効率のいい方法を見つけてみたいと思う。

さて、ポイントは昼間に潜ったポイントと同じ、マリンステーション(MarineStation)。
ナイトダイビングはアドバンスの講習以来だと言う、渡辺はカメラを持たないでのダイビングとなった。
エントリー18:25、エキジット19:05。マックス16.4m、平均4.2m、水温30℃。(加藤ログ)
見られた魚は、イカ(小)、スパインチークアネモネ、オランウータンクラブ等。
このダイビングで特筆すべきことがある。
それは渡辺が落下したこと。
水深15m程のドロップオフのヘリを移動中、突然渡辺が消えた。
ライトが見つからないはずはないと、辺りを見回すと、彼女は遙か下にいた。
20mは越えていたのではないだろうか。
しかも、上からライトを振ったりして、彼女の周りを照らしても、全く気づかないのか、さらに落下している。これはいくらなんでもヤバイだろ…追いかけようと思った頃、渡辺の顔が上を向いた。
いやあー、こんなに度肝を抜かれたのは初めて…。
そして、ナイトダイビングの恐ろしさを再認識することになった。
本人いわく、突然誰もいなくなって、ライトも見えなくなって、海で死ぬ時って、こんな感じ…とか思っていたそうである。おいおい嘘だろ…。
もちろん、ガイドの角さんもかなりドキドキしていたに違いない。後で、ショップで話題になった際に「これでインストラクター生命が終わったかと思った」と語っていた(笑)。


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