アジア一人旅 Part4 レポート {by:Kato}
4. 12月31日(日)

 今日は20世紀最後の一日だ。
僕はシンガポールとマレーシアの境の町ジョホールにいる。
夜通し外が騒がしかったようだけど、年末を祝っているのだろろうか?もっとも、僕はくたくたでどんなにうるさくてもグッスリだったが…。

さて、今日は何をしようか?のんびり観光と決め込むか?それにしても日本で過ごす年末はいつも何か落ち着かないような、慌ただしさがあるのは何故だろう。
しかし今の僕には無縁だ。
8時にチェックアウトした僕はまた歩く。
昨日の疲れが抜けきっていないのか、ちょっと足が重い。
道ばたの店に入り、スープヌードルを注文した。
さっぱりした昨日のものよりちょっと薄味のスープ。
牛か鶏の波打った形の内臓?らしきものが入っていた。
ゴムのようでかみ切れない感じ。
4RM。

この日は、例によって観光のつもりであちこち歩き回った。
そして最後に入ったのはデパート。
海外のデパートって不思議な物があったりして結構おもしろい。
だから見て回るだけでも楽しい。
ゲームボーイカラーがあった。
299RM。
変わった食べ物もいろいろと目に入る。

そして一番最上階に映画館があった。
英語の理解がついて行かないが、ものはためしと、シュワルツェネッガーの「6d」を見ることにした。
10RM。

それにしても映画の始まるまでのコマーシャルが非常に多い。
15分くらいはあったのではないだろうか?これが普通なのかな?あまり映画など見ないからなあ。
これで終わりだったりして…と思い出した頃、始まった。
スクリーンは異常にでかいし音響もかなり良いと思う。
アジアだからってバカにできないな。
問題は言葉だが、字幕がマレー語と中国語?が二段になって写る。
さすがに僕のレベルでは会話の全てを理解するのは全然無理だが、なかなかどうして結構内容って分かるもんなんだなあ。
英語の学習にはもってこいかも知れない。
大満足だった。

映画館を出てそばにあったA&Wに入る。
沖縄に行った時に飲んだ、あのサロメチールのようなドクターペッパーのようなドリンク、ルートビアが飲んでみたかった。
チリドッグとポテトとルートビアのビッグサイズ(なんと大ジョッキ??)で6.29RM。
いやあ、このルートビア、賛否両論あると思うが、僕は結構好き。
病みつきになる味だ。

ところで話は変わるが、マレーシアの看板の表示はTEKSI(タクシー)とかFOTO(フォト)とかAMERIKA(アメリカ)のように発音をそのままローマ字に置き換えたようなものがある。
これは何の単語だろうなどと考えながら歩くのが実に楽しい。
そんな中、CDの店があった。
CD-ROMのコピーらしいものがずらーっと置いてある。
マック用を探してみたら、「Photo Shop 6」を発見。
「Illustrator 9」もある。
しかも、どのCDでも一枚8RM。
こんなのが堂々とはびこっていていいのか?そこにはほとんど何でもありのCD世界が揃っていた。
すごすぎ…。
また、他にちょっと興味があるのが、CDV。
(コンパクトディスクビデオ)日本じゃDVDの方がメジャーになりつつあるようだけど、どこでも所狭しと売っている。
で、なんと今上映中のものまである。
(6dがあった)これは一体なぜ?

 さて、夕食だが、昨日の夜のスープヌードルの味が忘れられず、再び同じ店へ。
そして同じ物を注文、今度はチキンだけを注文することに成功した。
さらに年末だから豪華にいきたいと考え、次々に注文する。
ヌードル、チキンの他に大きな肉まん×1、小さい肉まん?×2、ミーゴレン?(焼きそば)とビール×2など…。
テーブル一杯にはなったけど、豪華という感はまったくない。
あーあ、今世紀最後の食事くらい、ホテルとかでパーッとやりたかった…。
金額は全部で58RMであった。

食事を終え、列車出発の11:45まで何をしようかと考え、昼間見た映画があまりに良かったので、再び映画に向かう。
そして、ディズニーの「102」を見ることにした。
(まあ、かなり暇だということだ)この日の映画はオールナイト上映。
大晦日だしカップルも多い中、僕はコーラを片手に映画に没頭。
いい時間を過ごすことができた。

10:00頃、映画館を出た僕は駅に向かう。
町には人がお祭りのように溢れていた。
昨日もこんな感じだったのだろう。
やたらうるさい訳だ…。
駅に向かいながら、ビール等を購入。
23.5RM。
後は駅のホームのベンチで座って待つだけだ。
列車が到着し、切符を持ちながら、僕の席L2-37に行くとすでに欧米人が座っていた。

こういうのっていつもやだなあと思いながらも、ここは僕の席ですよと話しかけ、チケットを照らし合わせると、向こうが間違っている。
どおだぁーと優越感に浸りながらも、チケットをチェンジしてあげる弱い僕。
その人の席L3-37に着き、ベッドに横たわる。
このベッド、ちょっと狭いけど寝るだけなら十分なスペースだと思う。
走り出した列車の中で一人、ビールを飲みながら、そして外の真っ暗な景色が流れていくさまを見ながら思う。
ついに20世紀も終わる。
いろいろと楽しかった、あの20世紀に乾杯!


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