アジア一人旅 Part4 レポート {by:Kato}
6. 1月2日(火)

 朝、目が覚めたのは5:30頃。
だんだん、早寝、早起きが慣れてくる。
もう少し寝させてくれと、ゴロゴロするが、到着時間が近づくにつれてだんだん周りが騒がしくなり、ついに寝てるのも嫌になる。
どうせ遅れて到着するのは分かっていた。
案の定、40分遅れでB.Worth(バタワース)に到着。

ここから、夜行バスにしてもいいかなとかも思ったのだが、どうせなら鉄道で制覇するかぁと、結局「IE36」の切符を購入。
88RM。
14:20発で到着予定が次の日の11:30。

きついなあ、これ。
上しか空いてなかったし…。

まあ、しかたないでしょう、今日はどうしようかと見渡すと、フェリー乗り場が見えた。

ペナンまで行けるらしい。
僕は何も考えずに乗り込んでいた。

14:20までに戻らなくちゃならないのだけど時間は大丈夫なのかな…向こう岸があんなに近くに見えるのだから、きっと早く渡れるはずさ…と脳天気な僕。

果たして、20分でペナン・ジョージタウンに到着。
2RM。

よしよし、良かった良かったと日本語でつぶやきながら、船を降りた僕は遠くに見えるコムタタワー目指して歩き出す。
ジョージタウンか、懐かしいな。
まだ、コムタの名前も覚えていた。
途中の屋台でスープヌードルを食べる。
2RM。
やっぱりうまい。
タイのように臭いのきつすぎないのがいい…。

さて、なんとかコムタに着いたはいいが、まだ9:00。
当然、閉まっている。
だいたい店が開くのは11:00頃かな?しょうがないなぁ、ちょっと歩こうか…なんだかんだ言って、結局、また歩き出す。
そのうち、どこを見ても同じような建物、同じような風景で迷子となる。
目についた教会に入ってみる。
厳かな感じがそこにはあった。
でも、だからこそ勝手に入り込んでいいのかなとドキドキに…。
そしてそそくさと外に出ると、欧米人の団体がいかにもツアーだといわんばかりに、ペナンミュージアムという建物に入っていった。
そして僕もちゃっかり続く。
1RM。
ペナンの歴史とそれに関わった人達(日本人含む)が紹介されていた。

そこを出ると、霧雨がパラついていた。
初めは気にならなかったが、これがだんだん凄くなって、しまいには土砂降りに…。
たまらず近くの店に飛び込む。
そこでスプライト(1.1RM)とミーゴレン?(フライドヌードル)を注文。
エビとアサリが入った中華のような味付け、今までと違う感じがいい。
2.5RM。
なかなか雨がやまずスプライトをもう1本注文。
そして、少し弱くなってきたかなという頃、11:30を過ぎていたのでバタワースに戻るために歩き出す。

フェリー乗り場に着いた頃、再び土砂降りとなった。
駆け込みでフェリーに乗り込んだのはいいが、横殴りの雨が吹き込む。
とてもイスに座っていられない。
どうみても嵐といった感じの海。
雨と風は大きな柱の陰に隠れてやり過ごした。
ところで帰りのフェリー代はかからなかった。
無料。

バタワースに着いた僕は、近くのショッピングセンターで暇つぶし。
EDWINのジーンズが69RM。
これは安いと買いかけたが、我慢した。
そうでなくても前回の旅行より、荷物がかさばっている。
これ以上の買い物はバンコクに着いて安心してからにしよう。

列車は1:45頃、到着。
すぐに自分の席を探す。
列車の旅もなれれば爽快じゃないかと思い始めた僕。
僕の席13-39はすぐに見つかった。
出発まで、まだ時間があったので、大きな水とスナック類を買い込む。
(2.5+6RM)時間通りにIE36は発車した。

景色が実にいい。
昨日までは夜だけの移動だったので全く気付かなかったが、列車の旅のいい所はこういう所かも知れないなと思う。
しかし、それにしても、バタワースからプーケット、ピピ、サムイなど楽しそうな所を一気に通り過ぎて、寄り道もせずにバンコクまでとはもったいない気がする。

列車の中で入国カードをもらった。
すぐに書き込む僕。

Padang Besar(パダンブサール)に着いた。
列車を降りて言われるままに通路を行く。
駅の改札口のような所はイミグレーションらしい。
出国はポンとスタンプを押すだけ。
パスポートもろくに見ない。
そのまま10mも歩かない所で今度は入国。
ビザを持っていないからか、係員はパスポートをじっと眺めている。
5分位固まっていたろうか。
僕にはその位に長く感じたが…1分程だろう。
何事も無かったようにスタンプを押してくれた。
ちょっとドキドキだった。

さあ、タイだ!有り金全部(紙幣のみ)を両替したら、3066Bになった。
駅の構内でチャンビール50B、カオパット(フライドライス)45B、チキンサンド25Bを購入。
今、考えてみると前の旅の時、スーラーターニーあたりから、2等なんて乗れるはずないんだよね。
始発駅で購入・乗らなきゃ。
思えば、無知というのは恐ろしいもので、前の旅の記録を今、読み直してみると、知らなかったとはいえ、かなり見当違いのことをしてたりするから、恥ずかしい。
でも、あの時、あーいうふうに感じたり、行動したのは事実だから、今さら間違ってることを書き直すつもりはない。

どの位一人旅は続けられるかな。
パート2とか3当たりはいいけど、4とか10とかまでくるとしつこいかな。
タイトルを変えようか。
21世紀になった事だし、ここらで「一人旅」から何か、例えば、「いい旅御一行(かずゆき)様」とか「あるけあるけの旅」「いっこう流アジアワールド」「アジアよいとこ一度はおいで」など…。

そんなことを考えていると、ファミレスのようなメニューを持って夕食の注文を取りに来た。
さすが、International Express。
どうやら、タイ料理が中心のようだ。
食べたいな。
でも、お腹が一杯でもう食えない。
残念。
こういうのがあるならあると先に言ってくれればいいのに…。
(タイ語で言ってたのかも知れない)さて、夕焼けも十分に堪能し、7:40頃、ようやく外が真っ暗になった。

8:30頃からベットを作り出す駅員。
上のベッドに登るが、狭い。
何か、この前の上より狭い気がするが、気のせいか…。
狭い中で荷物の整理。
そして、日本円用の財布を開けて愕然。
お金が足りない…。

日本円で6万円は確実に入っていたはずなのに、3万円少なくなっている。
気のせいかと、じっくり考えたか、間違いない。
バッグの一番奥に入れてたし、バッグは枕にしてたんだから、盗難なんてはあり得ないし…。
とすると、考えられるのは、あの怪しいアラブ人か。
あれからチェックしてないし…。
しかし、僕の見ている前で手品師のようにスッと抜く事は可能なのだろうか。
きっと可能なんだろうな。

なんか、自分が情けなくなった。
しかし、全て自分のミス。
やってしまったことはもう、取り返しがつかない。
今後どうするかだ。
いい教訓にはなったと自分に言い聞かしながらも、悔しさが消えない。
しかし、疲れていたからか、いつの間にか睡魔に襲われた。


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